【2025年版】京都市の中小企業向け補助金3選

更新日:2025年05月15日

京都市では2025年度も、中小企業や個人事業主の経営を支援するさまざまな補助金制度が用意されています。今回は、特に実用的で申請しやすい「京都市デジタル化推進プロジェクト」を中心に、注目の3制度を紹介します。

京都市デジタル化推進プロジェクト(5月12日~6月13日)

目的と特徴

物価高騰や人材不足といった厳しい経営環境のなか、業務効率化や生産性向上のためにITツールを導入する中小企業を支援する制度です。専門家(ITコーディネータ)による計画支援と、導入補助金がセットになっています。

補助対象と条件

  • 京都市内に主たる事業所を持つ中小企業、またはそれに準じる団体
  • 開業・設立1年以上が経過していること

支援内容

区分 補助上限額 補助率 対象
デジタル導入枠 40万円 4/5(80%) デジタル化初期企業向け
デジタル展開枠 100万円 2/3(66.7%) 既に導入済みの企業向け

対象経費の例

  • ホームページやECサイトの構築費
  • クラウドサービス利用料(月額)
  • 会計・勤怠・顧客管理ツール等のライセンス費用
  • PC・周辺機器(一定条件あり)

専門家派遣とは?

  • ITコーディネータによるアドバイスが 最低2回以上必須(初回・完了時)
  • ツール選定やデジタル化計画のブラッシュアップをサポート
  • 制作業者ではないので、実際の開発は別途発注が必要

申請から補助金支給までの流れ

  • 申請書提出(5月12日~6月13日)
  • 採択(7月上旬)
  • 専門家と面談・計画作成
  • 補助金交付申請 → 交付決定
  • 正式発注・開発スタート
  • 導入完了・実績報告 → 専門家チェック
  • 補助金支給(原則後払い/概算払いも可)

実質の導入期間はどのくらい?

この補助金制度では、交付決定通知を受けた後に着手する事業のみが補助対象となります。交付決定前に発注・契約・作業開始・支払いを行ったものは、補助の対象外となるため注意が必要です。

交付決定通知は9月下旬〜10月初旬に届く見込みであり、下記の期限までに導入・支払い・実績報告を完了する必要があります。

  • デジタル導入枠:〜2025年12月26日(金)
  • デジタル展開枠:〜2026年1月30日(木)

そのため、ホームページやキントーンなど開発を伴う場合には、実質的に使える期間が2.5〜4ヶ月程度となります。期間内で収まるよう、開発スケジュールに余裕をもって進めることが重要です。

制度の詳細や申請様式は、公式ページをご確認ください。
京都市デジタル化推進プロジェクト|公式サイト

2. 中小企業ひと・しごと環境魅力向上支援事業

■ 概要

業員の人材育成や、子育て世代・高齢者・外国人など多様な人材が働きやすい環境整備に取り組む中小企業を支援する制度です。
働き方や制度の見直しを通じて、定着率やエンゲージメントの向上を目指す企業におすすめです。

補助内容

  • 補助上限:60万円
  • 補助率:4/5(80%)
  • 対象期間:2025年4月1日~2026年1月31日
  • 対象:京都市内に本社または本店を持つ中小企業・個人事業主

活用例

  • 人事評価制度の導入・社内研修の設計
  • 副業・時短・フレックスタイム制など新しい勤務制度の導入
  • 多言語対応や障害者・高齢者向けの採用活動・備品購入
  • 奨学金返還支援制度など福利厚生の新設

※原則として事業開始前の「事前相談会」参加が必要です。

留意点

  • 制度の対象外となる経費(人件費・飲食費・家賃など)もあるため注意が必要です
  • 補助対象期間前の実施・支払いは不可。事業実施→支払い→実績報告までを期間内に完了する必要があります

 

申請書類や詳細な支援内容は、京都市の専用ページをご覧ください。
ひと・しごと環境魅力向上支援事業|京都市

伝統産業新商品開発・販路開拓支援補助金(~5/31)

概要

京都市の伝統産業74品目に携わる事業者を対象に、新商品の試作や展示会出展などを支援する補助金です。補助率は5分の4以内で、海外向けの取組には上限額が加算されます。

補助金額(上限)

対象 国内向け 海外向け
組合等 25万円 38万円
法人 10万円 15万円
個人事業主 5万円 8万円

活用例

  • 原材料や道具の購入(新商品開発)
  • 展示会出展、パンフレット制作、通訳費など(販路開拓)

申請について

申請期間は2025年3月31日〜5月31日(当日消印有効)。
事業の実施期間は2025年2月〜2026年1月末です。

申請要件や提出先など、詳しい情報はこちらからご確認ください。
伝統産業新商品開発・販路開拓支援補助金|京都市

おわりに

今回ご紹介した3つの補助金は、いずれも小さな事業でも申請しやすく、うまく活用すれば、経費の負担を抑えながら、事業の質を一段上げるチャンスになります。

「うちの業種でも使える?」「何から相談すればいいか分からない」
そんな方も、まずはお気軽にご相談ください。

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【監修】株式会社ススム

株式会社ススムは、京都を拠点として、小規模〜中小企業の皆さまに向けて、 WEBを活用した集客支援や、業務の効率化をサポートしている会社です。

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