開業準備において、ホームページは必要か?
更新日:2025年05月14日
開業準備では、設備や届け出、集客方法など考えることがたくさんあります。その中で、ホームページの必要性について迷う方も少なくありません。
この記事を読めば、 「ホームページが“必要な場合と後回しでいい場合の違い」や、 「最低限どこまで用意すればいいのか」など、 よくある疑問をすっきり整理できます。
本記事で、開業時にホームページを用意するかどうかの判断軸と、無理なく始める方法を確認しておきましょう。
目次
開業準備において、ホームページは本当に必要か?
開業に向けて事業を準備するなかで、多くの方が頭を悩ませるのが「ホームページは必要かどうか」という判断です。
結論からお伝えすると、業種や事業の目的によって優先度は異なりますが、基本的にはあった方がよいものです。
実際、LINEやSNSの普及により、「ひとまずInstagramで発信していれば問題ない」「お客様とは直接やりとりできるので不要では?」と考える方も少なくありません。
しかしながら、事業を対外的に展開していくにあたり、必要なケースに出くわすことが多々あります。
開業段階ですべてを整える必要はありませんが、その後のビジネスチャンスや信用獲得に影響することがあります。
ホームページがあることで得られるメリット
開業時に用意することで得られるメリットは、見た目や体裁を整えることにとどまりません。具体的には、以下のようなメリットを事業にもたらします。
信頼されやすくなる
ホームページがあることで、事業内容やサービスについて「安心できそう」という印象を持ってもらいやすくなります。特に初めてのお客様や取引先にとって、基本情報やサービス内容が整理されて掲載されていることは、大きな安心材料になります。
情報の整理と発信
SNSはリアルタイムな発信に強い一方で、情報が流れてしまう弱点もあります。ホームページは情報をカテゴライズして掲載できるため、伝えたい内容を的確に届けることができます。たとえば、メニュー・料金・アクセス情報・よくある質問など、顧客が求める情報を必要なタイミングで伝えることができます。
他ツールとの相乗効果
ホームページは、紙のチラシやLINEなどのツールと組み合わせることで、さらに効果を発揮します。
たとえば、LINEのリッチメニューからホームページに誘導したり、チラシに「詳しくはWebで」と載せることで、そのツールだけでは伝えきれない情報を伝えることができます。ホームページが“情報の受け皿”となることで、他の手段も活きてきます。
各種申請や口座開設に役立つ
補助金申請や銀行口座の開設など、事業に関わる各種手続きでは、ホームページのURLが必要になることがあります。制度の利用面でもスムーズに進められるケースがあります。
ホームページの必要性の判断基準
ホームページが必要かどうかを判断するには、「今の事業にとってどんな役割を果たすか」を考えることが大切です。ここでは、ホームページが特に力を発揮する場面と、現時点ではなくても大きな支障がないケースを整理してみましょう。
ホームページがあったほうがいい場合
- 店舗型ビジネス(飲食店、美容室、整骨院、サロン)で、ポータルサイトには載っているが、想いや特徴を詳しく伝えて集客したい場合
- 事業内容やサービスの説明が複雑・多岐にわたる場合(コンサル、士業、IT支援など)
- 補助金申請・融資審査・取引先への説明など、第三者に対して事業の信頼性を示す必要がある場合
- 求人を行っており、求職者に対して情報を整理して伝える必要がある場合
ホームページがなくても成り立つ場合
- 完全紹介制・口コミ中心のビジネスモデル(知人・既存顧客のみ対象)
- 顧客とのやりとりがInstagramやLINEのみで完結しており、情報の追加発信が不要な場合
- 電話や対面で十分に顧客対応ができる業種(工務店・職人系など)
なお、今は必要ない、と感じている方も、 事業拡大・採用強化・補助金活用など、あるタイミングで「やはり必要だった」と気づくことが少なくありません。
そのため、最初から大規模なホームページを用意しなくても、最低限の用意しておくことで、後の展開に備えることができます。
小さく始める、作り方
「ホームページを作るとなると大変そう」と感じる方も多いかもしれません。ですが、開業初期に必要なのは、すべてのページが揃った立派なホームページではなく、最低限伝えるべき情報が整理されている状態です。
たとえば以下のような構成を作成しておくと、開業初期の不安や機会損失を減らしてくれます。
- 店舗・事業の概要(どんなサービスをしているか)
- 営業時間や連絡先、地図などのアクセス情報
- 写真やメニュー、料金などがわかる簡単な紹介
- 問い合わせフォーム、またはLINEへの導線
よくある不安とその対処法
ホームページについて検討するなかで、特によく聞かれるのが「不安」や「分からなさ」に関する悩みです。ここでは代表的な声と、それに対する対処の考え方をご紹介します。
業者に相談するのがこわい/何を聞かれるの?
事業内容やサービスの概要、載せたい情報、写真やロゴの有無などが聞かれるのが一般的です。ざっくり話すだけでも方向性をつかんでくれる会社が多いです。
具体的な流れはこちらに詳しく記載しています。
「費用が心配」「予算が限られている」
必要最低限の内容から始めて、あとから必要に応じてページを増やしていく方法もあります。実際、事業を始めるとどのようなページが必要かが見えてきます。優先順位をつけることで、限られた予算でも無理なく進めることができます。1ページの簡易構成であれば、制作費用は5万円〜10万円程度が目安です。
※なお、検索エンジンからの流入(SEO)を本格的に狙う場合は、1ページ構成では限界があります。 その場合は、検索されやすいキーワードに合わせた複数のページを用意し、内容を最適化していく必要があります。その分、設計や制作の手間も増えるため、費用もある程度かかります。
公開後のランニングコストや、情報の更新が不安
公開後は、サーバーやドメインの維持費として月1,000円〜2,000円程度がかかります。さらに、内容の更新や管理も必要になりますが、最近のホームページは自分で更新しやすいように設計されていることが多く、メニューやお知らせなどの頻繁に更新が必要な項目はご自身で編集できるように作られるのが一般的です。
更新に不安がある場合や作業を任せたい場合は、必要な範囲の保守契約を結ぶことで、無理なく継続できる体制を整えることができます。
まとめ
業種や目的によって必要度は異なりますが、少しでも「あとで必要になりそう」と感じているなら、早めに形にしておくことで後悔のないスタートが切れます。
当社では、京都を拠点に、開業準備中の方や小規模事業者の方に向けて、ホームページ制作から他ツールとの連携まで丁寧にサポートしています。
「自分の場合はどうだろう?」と迷っている段階でも、まずはお気軽にご相談ください。
【監修】株式会社ススム
株式会社ススムは、京都を拠点として、小規模〜中小企業の皆さまに向けて、 WEBを活用した集客支援や、業務の効率化をサポートしている会社です。
専門的な内容も、できるだけわかりやすく整理し、 安心して読み進められるように構成しています。